禁煙する事は、単に喫煙の習慣が終わるというだけの事ではありません。
喫煙中、知らない間に生じていた様々な悪影響が止まるという事を意味します。
例えば、お肌の調子が良くなったり経済的な負担の軽減が軽減したりする事は比較的早く起きる変化です。
他にも、将来の病気のリスクが減る等の見逃せないメリットがあります。

喫煙は体に良くないという事はよく言われる事ですが、禁煙にメリットがあるという事はあまり語られていません。
しかし、たばこと人との関係を考える上で禁煙してわかる効果には目を向けるべき価値があります。

禁煙すると肌の調子が良くなる理由について

肌の調子が良い女性 数ある禁煙のメリットの中でも、お肌の調子が良くなる事は多くの方にとって嬉しい事でしょう。
しかし、単にお肌の調子が良くなると言われても仕組みがわからなければ有効性を理解しにくい事ですし、禁煙をしている方の体験談を聞いてもたまたまその人に効果があっただけと思われるかもしれません。
禁煙するか迷っている方は、お肌の調子が良くなるのかを明確に把握できれば禁煙のきっかけやモチベーションに繋がります。

お肌の調子が良くなる理由は様々にありますが、直接的な理由は2つあります。

血行が改善する

血行の改善は活発な新陳代謝を促し、活発で新しい細胞を作り出す状態にある方は当然美肌になります。
しかし、血の巡りが良くなるだけで何が変わるのかと思う方も居られるでしょう。
禁煙による血行改善と美肌とのつながりを理解するキーワードは酸素です。

人間は酸素を体に取り入れる為に、一生の間に6億回以上の呼吸をします。
そこまで多くの呼吸を繰り返してまで酸素を取り入れるのは、細胞が使うエネルギーを作り出すのに必要だからです。

人間の細胞の中にはミトコンドリアという物があり、このミトコンドリアは脂肪酸やブドウ糖を元に、大量の酸素を消費してエネルギーを作り出します。
エネルギーが豊富であるほど細胞が元気になり代謝も上がり、細胞分裂も活発になって美肌になるという仕組みです。
しかし、たばこの成分としてよく知られるニコチンは、血管を収縮する効果があります。
この影響で、本来は血液を介して運ばれる酸素がミトコンドリアまで届きにくい状態にしています。

血液が酸素を運びやすくなる

喫煙の際に吸い込む一酸化炭素は、酸素を運ぶ役割を担うヘモグロビンと結合する性質があります。
この為、ミトコンドリアが必要とする大量の酸素が供給されなくなり、細胞に必要なエネルギーが作り出されなくなります。

他にもビタミンCの破壊を防いでしみやメラニンの生成を予防したり、コラーゲンの生成を促したりする事も特筆すべきポイントです。
顔色が良くハリのあるお肌に改善してくれるでしょう。
これらのように、禁煙はニコチンと一酸化炭素の悪影響から体を守り、血行を改善してヘモグロビンが酸素を運びやすい状態にしてくれます。

禁煙すると年間どれくらい経済的負担が減るのか?

豚の貯金箱 禁煙をするとお金が溜まると言われますが、実際に1年間でどの程度のお金が貯まるのか計算してみると経済的負担がどれだけ多く軽減するのかが判明するでしょう。
禁煙前の喫煙量や喫煙ペースにもよりますが、禁煙する事で意外なほど経済的負担の軽減が大きい事がわかります。

まず、1箱470円のタバコを1日1箱喫煙する習慣があるとしましょう。
1年間のたばこ代は175200円になります。1日2箱であれば350400円に達する計算です。
たばこだけで10万円以上の支出がある事は、喫煙習慣の無い方から見れば驚くべき事です。
しかし、喫煙習慣のある方にとっては経済的負担と言われる程の額ではないと思われるかもしれません。

そこで、年間の経済的負担がどの程度になるか様々な観点から分析してみましょう。
1年間に毎日1箱ずつ喫煙される方のたばこ代が年間175200円ならば、20代の平均的な収入のサラリーマンの方にとって月給の大半はたばこ代に費やしている計算です。
1日2箱の喫煙習慣となれば20代の方での月給額を大きく上回り、年収の増えた世代でも月給の大半がたばこ代で消えます。

それでも嗜好品だから、年間でいくら支払っても気にならないという方も居られるでしょう。
しかし、1年間の経済的負担の軽減を積み重ねる事で、10年後や20年後といった長期的な差が拡大していきます。

10年間禁煙した場合どうなる?

例えば、禁煙を10年続けて年間の経済的負担を軽減したとしましょう。
10年間の喫煙を続けた場合は1日一箱でも200万円近くの出費であり、2箱であれば300万円を超えます。
これは車1台分の札束に火をつけて燃やしているのと同じ事です。
禁煙を1年続ける習慣を、10回続ける事で楽に車を買い替えたり、より高グレードな車を同じ労力で購入できた事になります。

個人的な趣味としてたばこを吸っているのであれば、金額が高くても驚く程度かもしれません。
しかし、年間の経済的負担を貯金という観点で見ると、その優位性がはっきりします。

20歳から喫煙を始めたとして、60歳の定年まで1日1箱の喫煙習慣を続けたとしましょう。
定年を迎えるまで40年間と考えて、年間の経済的負担を40倍すると700万円の経済的負担になり、2箱なら1400万円です。
これだけの経済的負担を軽減できていたら、高級車を購入したり一戸建てを購入する頭金にできたりする額になります。
これだけ大きな額になると、場合によっては人生を左右する額にもなり得るでしょう。

禁煙に成功するとガンになるリスクが減る

ガンの危険性 喫煙のリスクは経済的負担の軽減のみならず、健康面でのリスクを減らす事も可能です。
日常的なレベルでは食事が美味しく感じられて、普段通りの食事をより楽しむ事ができます。
また、よく眠れるので朝の目覚めが良くなり、朝の辛さも軽減することにもつながるでしょう。
息や衣類がたばこ臭い事もなくなり、たばこ臭い事でトラブルを生まなくなります。
この他にも集中力が高まり、仕事中の集中力が途切れず続きやすくなるのもメリットです。
しかし、何よりも増して重要性が高いのはガンになるリスクが減るという事です。

たかが禁煙でガンになるリスクが減るのかと思われるかもしれません。
しかし、たばこには発ガン性物質が50種類以上も存在しており、喫煙の習慣は発病のリスクを高めるものになります。
たばこを原因としたガンは肺や食道、胃や子宮頚等があげられ、その他にも全身の様々な場所で発病する原因として知られているものです。
禁煙はこうしたガンのリスクを下げてくれる方法になります。

仮に禁煙を10年続けたとしましょう。この場合、咽頭に発病するリスクが60%も減ります。
肺に至っては70%減り、20年続ければ咽頭に関しては喫煙習慣が全く無い方と同等までリスクを下げる事が可能です。

こうして喫煙とガンの関係を知ると大袈裟と思われるかもしれませんが、発病を予防する為に一番効果の高い方法は禁煙する事です。
たばこが原因でガンになる方や死亡する方は、男性で3割以上になります。
喫煙と発病との因果関係が科学的に証明されている臓器は多く、どこか1つの臓器は無事でも他の臓器で異常が起こるリスクがあります。
禁煙をする事で、いつどの臓器で発病するかわからないリスクの軽減が可能です。

これだけではなく、ガンが治っても別の臓器で発病するリスクがあります。
単純に病気になりやすいだけでなく、治療したはずなのに同じ病気が発生するというように、次から次へと苦しむリスクもはらんでいるものです。
禁煙は単にガンの発病リスクを下げるだけでなく、何度も繰り返し長期間苦しまずに済む選択肢になります。

禁煙の成功は、当人にとって有益であるのみならず副流煙を吸い込む家族や子供といった大事な存在の将来を守る事でもあります。
単なるリスクヘッジに留まらず、皆で健康のまま長生きする為の有効な方法になるでしょう。

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